第39回JPBM統一研修会を開催しました。
JPBM全国統一研修会が2024年11月19日(火)に開催され盛会裡に終了いたしました。事業承継支援をテーマに会員同士の連携や共同支援の活発化に向け、参加型事前アンケート研修企画としての初の試みとなりました。
研修では事業承継支援や組織再編をテーマに議論が行われ、遺産相続、信託契約、会社分割、IPOなどの複雑な法務・税務問題について、専門家の意見を交えながら多角的な検討が行われました。また併せて、中小企業の経営環境の変化や従業員への影響を考慮しつつ、将来を見据えた戦略的な選択肢についても議論されました。
法務関連のテーマでは、権藤弁護士が遺贈、負担付遺贈、後継ぎ遺贈、受益者連続型信託などが検討される中で、その考え方や手続き等について説明されました。特に金融機関への対応の中で、受益権、相続権に関する複雑なケースに触れ、銀行での信託口座開設の難しさや条件について述べられました。また、信託契約時の債務や賃貸借契約の扱いについても議論され、特に不動産信託の場合、権利義務や固定資産税の承継が重要な点として挙げられました。JPBM会員アンケートを取り上げながら、これらの問題に対する複数の回答や解釈の可能性を示しながら、実際のケースや経験を交えて説明が行われました。
税務関連のテーマでは、山原税理士が、IPOに関する基本的な理解や分割型分割と分社型分割の違い、適格・非適格分割の条件、株主への課税影響について詳細に解説いただきながら、成長力の異なるブランドを分割する方法についてアンケート結果に触れつつ言及いただきました。
また、有山特定社会保険労務士より、会社分割や組織変更に伴う健康保険の変更の難しさや、協会けんぽへの移行の可能性について話されました。